それでもハラは減る

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ずーっとお金のこと考えちゃう人へ。垣谷美雨『老後の資金がありません』

読むこと#42

垣谷美雨『老後の資金がありません』

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こんな小説、アリ?と思いながら、あっという間に読んでしまった。

 

始まってから終わりまでずーっと、

主婦のお金の悩みの話。

 

 

 

主人公の主婦・篤子は、コツコツ節約に励んで貯金してきたけど、

娘のハデ婚や義父の葬式など大きな出費が立て続けに。

さらに夫も自分も突然解雇にあう。

毎日のやりくりや、お金をめぐる人間模様に悪戦苦闘します。

 

 

 

 

篤子、もうずーっとお金の心配をしてる。

 

 

って書くとなんかとても意地汚いように見えてしまうけど。

 

 

 

 

でも、

よっぽどお金があるとか無頓着な人じゃなきゃ、お金のことって常に考えてしまうもの。

 

 

ぽん自身も、

予算内に食費を収められると嬉しいし、

通帳の残高チェックは好きだし、

光熱費とか通信費が安くならないか調べるの好きだし。

 

 

 

ドタバタ悩む篤子には、

にやにや共感する人多いと思う。

 

悩み方も妙にリアルで。

友人との数百円のお茶代をちょっともったいないと思ってしまったり、そんな自分が嫌になったり…とか。

 

 

 

 

そういえば映画化されてたような?

と思い、ネトフリで探したら。

 

 

されてた、天海祐希主演。

情けなくてちょっとズレてる夫は松重豊。

うーんイイ。

 

原作とはけっこう設定や展開が変わってて、よりポップでコミカルな感じ。

かなり豪華なキャスト陣がしっかりコメディしてて、声出して笑ってみました。

 

 

 

 

なかなか人には話しにくい、ちょっと込み入ったお金にまつわる脳内のドタバタ。

リアルじゃ少し重い気持ちになりがちな話題。

 

 

でもこの小説は、すっきり読めた。

そしてちょっと勇気をもらえた。

これだから読書はやめられない。